このアクションには「投稿者(Post as)」と「メッセージの送信先(Post in)」の2つの概念があります。
それぞれの選択肢を整理するとこうなります:
Post as(投稿者)
ユーザー(User)
フローを実行しているユーザー本人の名前で投稿される。
通常のユーザー投稿。自分がTeamsで手動トリガーした時など。
フロー ボット(Flow bot)
「Power Automate」と表示される専用ボットが投稿。送信者名は “Power Automate”。
承認通知、リマインダーなど「自動メッセージ」感を出したい時。
メンション付きユーザー(User @mention)※
メッセージ内で指定ユーザーを@メンションした投稿。投稿自体はフロー ボット扱い。
通知の強調が必要な時。
コネクタのユーザー(Use connection user)
コネクション(Power AutomateでTeams接続を作ったアカウント)で投稿。
自動実行フローを代表ユーザーで投稿したい時(例:システム管理者)。
※「User @mention」は一部環境では独立した設定項目になっています。
選択肢
意味
主な用途
チャネル(Channel)
指定したチームのチャンネルに投稿
チーム全体への共有メッセージ。
チャット(Chat)
個人またはグループチャットに直接投稿
承認依頼や個別通知。
投稿者名は「Power Automate」。
プロファイル画像もボットのアイコン。
すべてのユーザーが読める(フロー作成者の個人Teams設定に依存しない)。
メッセージ本文に Power Automate の動的コンテンツを埋め込める。
承認結果や定期通知に最適。
使い方の典型例
チームの「検査リスト通知」チャンネルに
「⚙ 検査結果が更新されました(承認依頼:No.123)」
と Flow bot 名義で投稿。
Post as: Flow bot
Post in: Channel
Team: 検査チーム
Channel: 承認依頼
Message: 検査No.@{outputs('Get_item')?['body/NO_x002e_']} の承認依頼が登録されました。
投稿者は「そのユーザー本人のアカウント」。
ただし、フローのトリガーを起動した人が実行者の場合のみ有効。
自動フロー(スケジュールや共有接続で走るもの)ではエラーになることが多い。
使い方の典型例
手動トリガー「ボタンフロー」などで、
実行した本人がTeamsに投稿したように見せたいとき。
Power Automate の Teams接続を作成したアカウントで投稿。
代表アカウント(例:netland-system@ns-technofine.co.jp)を使って投稿する時に便利。
実行者に関係なく、常に同じ名義でメッセージが送られる。
使い方の典型例
システムからの承認依頼通知を「システム通知」アカウントで統一したい場合。
本文に @ユーザー を挿入可能。
実際の投稿は Flow bot だが、@メンションにより相手の通知を強制ポップアップ。
Message に @{outputs('Get_item')?['body/Author/DisplayName']} などで動的指定可能。
使い方の典型例
「@山田 太郎 さん、検査リストNo.123 の承認をお願いします。」
シナリオ
推奨設定
チーム全体への自動通知
Post as: Flow bot
承認者への個別通知
Post as: Flow bot, Post in: Chat(ユーザー指定)
手動で流すレポート投稿
Post as: User
システム管理者アカウント名で投稿
Post as: Use connection user
指定ユーザーに強制通知したい
Post as: Flow bot + @mention
「Flow bot」は投稿者の本人認証不要で確実に動くため、自動化フローでは最も安全。
「User」投稿は“実行者がTeams接続を持っていない”と失敗するので、手動トリガー限定にするのが無難。
@mention 機能は「Flow bot」選択時にメッセージ本文内で動的メンションを挿入するオプションを使う。
投稿者設定
表示される名前
実行者依存
推奨用途
Flow bot
Power Automate
なし
通知・承認依頼など自動投稿
User
実行ユーザー本人
あり
手動投稿フロー
Use connection user
コネクタ作成者
なし
組織代表投稿
User @mention
Power Automate(本文で@誰か)
なし
通知を強制表示